岡山学芸館清秀中学校・高等部

総合学習

社会課題の発見・解決・発信を
グループワークで協働。

中学校3年間の総合的な学習のテーマは「社会に対する主体者意識の育成」です。自分たちが暮らす社会や、その外にあるもっと広い世界に視野を広げ、課題を発見し、解決策を探り、人に伝える。グループワークで協働する楽しさを経験しながら、一人ひとりの考える楽しさ・発想力・知的好奇心を大切にします。
3年次の「タイ・カンボジア研修」は、生徒にとって「世界が自分事」になる体験です。現地に立ち、見て、聞いて、触れて、感じる。3年間の学びが高等部の「課題研究」の下地となり、社会のさまざまな現象を自分事として理解しながら、何ができるのか、何をすべきなのかを考えていきます。

中学1年生自己を探求する

7つの習慣J

「7つの習慣J®」は、世界的な教育プログラム。成功者に共通した「習慣」を通して、自立心や利他の心、他者と力を合わせて公的成功を遂げる力などが育ちます。自分と向き合い、考える楽しさを知った生徒は、勉強や生活全般にわたって前向きに取り組むようになり、学習者としての基盤がしっかりします。
また、IT社会に通用する人材育成として、STEAM教育を取り入れたプログラミング授業も行います。

柳 佑響

答えが1つじゃないことが面白い。

「生きるとはどういうことか」をグループで話し合ったとき、僕は「自分が楽しむ」という答えだったけれど、グループの一人の「他人のために行動すること」という意見を聞いて、自分も他人も楽しめるような状況がいいなぁと影響を受けました。テーマによって意見も考える内容も違う。答えが1つじゃないことが面白い。

清秀コース 中学2年α組
柳 佑響(岡山大学教育学部附属小学校)

中学2年生自己と社会をつないで思考する

常に対話する授業

2年生の柱は、社会に開く探求心を育むこと。社会は一人では成立しない。人は他者と社会を形成しながら生きていく。この原則に基づき、私たちは何をどのようにとらえ、どんな未来を創造するのかを考えます。
そこにあるのは、答えの無い問い。
Society5.0の社会やSDGsなどを、社会が変わるという視点から一歩ずつ掘り下げます。また、未来の職業や働くことを考えながら、社会性を伴う自己を形成します。

柳 佑響

知らなかった世界を見て、新しい知識を学ぶ。

課題研究というと理科のイメージでしたが、いろいろなジャンルがあり、社会課題や地域貢献につながっています。3年になって、ことばの定義を考えたり、リニアモーターカーの研究開発や都市と地方とのコミュニティづくりを学んだり。知らなかった世界を見て、新しい知識を得るのは、とてもためになるし楽しいです。

清秀コース 中学3年
守屋 百花(岡山市立豊小学校)

中学3年生世界を自分事にする

3年間で習得した「主体者意識」が
行動力に結びつく下地の完成

タイ・カンボジア研修

タイ・カンボジア研修の経験値を最大化させるため、事前学習、事後学習にも丁寧に取り組み、貧困・環境・民族などの問題を、傍観者ではなく自分事としてとらえるマインドを育成します。
並行して国内にも目を向け、地域社会における課題分析と解決策を考えるワークショップ型授業を実施。中1中2の学びを通して獲得した「主体者意識」を行動に移す重要性に気づくことで、高校の課題研究につながっていきます。
学習テーマに対して論理的にアプローチしたことを、人にどう分かりや すく伝えるか。まとめ方や発信の仕方も大切な学びです。

タイ・カンボジア研修について

高校1年生「なぜ?」を追求する

ワークショップ型授業

高等部の課題研究は、生徒それぞれに芽生えた素朴な「なぜ?」からスタート。みずから発見した「なぜ?」を追求することで、与えられたものではない、自分の研究活動となります。

調べ学習やワークショップ型授業を通して、社会の事象や変化を論理的に分析、理解する力が身につき、社会の未来を担う当事者意識も育まれます。

高校2年生学びを進化させる

ゼミナール制の本格的な課題研究!

「なぜ?」をしっかり分析した後は、より具体的な研究活動にチェンジ。 19のゼミから自分の興味に沿った分野を選び、課題発見や課題解決の道筋の付け方を学びます。
自分たちで考えたことを机上の空論に終わらせず、実際にやってみる。教育機関、自治体、企業などさまざまな社会団体と幅広く連携をとり、学びの深化を図ります。

多様な19のゼミ

  • 国際観光・地域観光ゼミ
  • 次世代教育探究ゼミ
  • 幼児教育ゼミ
  • 芸術(デザイン・音楽)ゼミ
  • ソーシャルビジネスゼミ
  • 多文化共生ゼミ
  • スポーツ社会ゼミ
  • 政治・行政ゼミ
  • 地域活性化ゼミ
  • 社会福祉システムデザインゼミ
  • 国際社会・人文地理ゼミ
  • 法律・司法ゼミ
  • 医療・看護ゼミ
  • 栄養保健ゼミ
  • 国際協力とアフリカゼミ
  • シミュレーション活用ゼミ
  • 自然環境調査ゼミ
  • 物質科学ゼミ
  • 海洋研究ゼミ

研究テーマ
若者の地域参加が
投票行動につながるか

ふるさと消滅の危機を
若者の地域参加が救う

結論

若年層が地域行事に することで、参加の意識が育まれる!

若者の地域参加が投票行動につながるか

問題意識

「なぜ?みんな政治に関心がないの!?」

この5年間で日本の人口は約100万人減少した。実に香川県1県分だ。消滅可能性都市や地域衰退が問題視され、地域行政の大きな変革期を迎えているにもかかわらず、人々の行政への関心とりわけ若年層の意識は低い。10代の投票率は約43%、20代になるとさらに低下する。「若者が行政に対して積極的になる方法はな いのか!?」。これが私たちの研究のスタートだった。

先行研究と
フィールドワーク

「分からないことは直接聞く!行動あるのみ!」

いろいろと調べて出会ったのが岡山県奈義町。ここでは地方選挙の投票率が右肩上がり。10代もしっかり投票している。 奈義町役場に取材を申し込み、なぜこんな成果が出ているかを調査。 その中でピンときたのが「行政と町民が一緒にまちづくりをしていると中高生の約8割が実感している」というアンケート結果だ。

調査と結論

「新しい発見がこんなに楽しいとは!!」

あらためて自校で投票経験のある10代に独自のアンケートを実施。そこで明らかになやったことは「投票経験と地域活動経験の有意な相関性」。地域に子どもの頃からかかわることで行政に対する意識が育まれやすいという結果が明らかになったのです。 おー!同じ結果が出た!と調査結果にびっくりしました!

高校3年生成果を表現し、発信する

プレゼンテーション

発表の場は新たな発見の宝庫です。ゼミ活動の成果を論文作成やプレゼンテーションで、国内外を問わず広く発信します。自分の学びを客観的に見直し、次の学びにつなげます。

自分の思いを行動に起こすことは、その思いが適切であるか、人々にどう受け止められるか、どのような変化をもたらすことができるのか、などを社会の中で確認することです。 自分と社会とを密接に関連づけるこのような学び方は、いま日 本の教育で最も重要かつ必要なものと言われています。社会的課題を自分事にして行動にまでつなげる学芸館の課題研究。各方面で高く評価され、これまで多くの賞を得ています。

受賞歴

  • マリンチャレンジプログラム中四国ブロック大会 全国大会出場
  • 岡山文化・歴史フォーラム 岡山県知事賞(最優秀賞)
  • 地方創生政策アイデアコンテスト 中国経済産業局長賞
  • 関西湾岸SDGsチャレンジアカデミー 優秀賞
  • 全国高等学校グローカル探究オンライン発表会
    英語発表部門 銀賞/日本語発表部門 銅賞
  • チャレンジカップ2021全国大会 高校生部門 最優秀賞
  • その他多数受賞

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